何気にその後の京劇系の最終作となる『天中拳』と、キャスティングがほとんど同じである事に先日観て気付く程には遠ざかっていたね。
ジャッキー・チェンのコミカルアクションの中では『成(醒)拳』や『成龍拳』と似ていてそこそこシリアスで、初っ端から無双というたとえば『蛇拳』『酔拳』『拳精』『ヤングマスター』といった修行が承となる筋書きではなく、これはこれでおもしろい。
僕の入り口はこれだったから、割と他のマニアと違い体系的に俯瞰して観れるのかもしれない、というのは思った。
因みに『蛇鶴八拳』というのは、映画の空想上の無双拳でジェット・リー(リー・レンチェイ)の無影脚みたいな秘奥義。少林寺の八派の達人が集まり蛇拳と鶴拳という相対するライバル的な象形拳(五獣の動物に似せた少林拳)二手をミックスさせた感じの功夫。
でも微妙にガラガラ蛇拳とかも出るんでその辺りはよくわからない((笑))。
五獣拳はそれぞれ相性がありジャンケンの様なもので、チョキとパーをあわせたものだと思えばいい。でラスボス(このおっさん天中拳のラスボスでもあったが)が残りのグーみたいな、黒龍拳という一種『蝦蟇功』みたいな禁じ手(邪悪であまりにも強くバランスを崩すので封印された古来の功夫また『如来神掌』のように習得不可能なレジェンド)を使うありがちなラスト。
カンフーハッスルの引用だけど、大方の功夫京劇はこの秘拳や秘拳の奪い合いや、それに因んだ復讐劇がほとんどだ。
だからたくさん観ると『あれ・・・既視感が・・・』という事になる(笑)。
正直あまりおもしろい映画ではないが、香港映画の歴史を紐解くには必見の本作です。
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