読めよ

フリークス・シティ

好き(笑)(笑)(笑)。 ここは現代で人間とゾンビとヴァンパイアが共存するオハイオの田舎町(笑)。 難しい事は抜きにして、まあそういう事なんだろう(笑)、こういう強引な設定いいです。こうこうこうなってああなってという理屈っぽい『アンダーワールド』みたいなのも勿論いい...

2017年2月17日金曜日

悪魔の手毬唄 市川崑監督 横溝正史原作

もう何度観たかな(笑)

評価はわかれるところだろうけど、個人的には市川崑・横溝正史・石坂浩二トリオの最高傑作だと思ってる(僕が岸恵子さんこそアレだと盲信してるのもあるが(笑))。

若山富三郎さん扮する閑職刑事が、なんともいえずいい距離感で絡むので、実際その場に金田一は存在してるのかな?磯川警部しかおらず、金田一は磯川警部の幻の産物じゃないかな?くらいの妄想までも楽しめる。その位に金田一がバイプレイヤーで市川流のセットの如き役割。

「蒼天航路」というコミックをご存知の方は、あれの孔明を想像してもらうといいかも。
金田一という特殊なキャスティングは、横溝だけでも成り立たなかったし、市川崑に命を吹き込まれた稀代のストーリーテラーでもある。最後のカタルシスの崩壊も他の市川・横溝とくらべても、尋常じゃない程のものがある。

この映画の見せ場は、個人的に二つあり、一つは由良の老婆(村の長老)が毬をつきながら子守唄のような童謡を歌うシーンと、ベタだが仁禮のててなし児(父親が不明)の殺害現場。これは子供心にかなりトラウマティックな描写となっていて、市川崑の美意識の粋の様なイメージ。とにかく息を飲むように美しい葡萄酒の樽に浸かっている美女の亡骸、鮮烈にして強烈だ。犬神家の足や菊人形の生首と共に語り草になっているが、後者よりもより埃っぽくより匂いがあるシーン。

映画で重要なのは、実はその匂い(香り)だと思う。市川の映画は土地の風景などは重要視せず、終始屋内のシーンが全体の7割を占める。外は移動やアリバイで金田一が走りまわる程度で、あとはまるでアニメーションのコマ割りのように点々と人の表情やらをフォーカスする。

そこから、むせ返る程の匂いが漂ってくる。田舎の本家の蔵の埃やすえた匂い、親戚の着物のショウノウの匂い、おばさんの椿油の香り、世話のババアが飯を炊く匂い等々画面から匂いがたちこめてくる。

で、金田一のフケ、ズボラなんだけど、この人の観察眼はあらゆるものを透かす。人の仕種、呉服の裁き、利き手、そういうところを気にしながら観ると金田一になったような気になる。フケが必ず金田一から観た視点だからね。

そして外せないのが、「岸恵子」、その後浅見光彦シリーズの映画にも出ていたけれど、女優でこの人ほど真犯人の迫力がある女優さんはいないと思ってる。もうこの人じゃん(笑)とわかっていても観てしまう(笑)。キャスティングされた時点でいきなりネタバレなんだが(笑)、それでも「意外と…」とかもあり、そういうのもひっくるめてミステリーなんであって、ミステリーだといきなり冒頭で犯人がわかるパターンもあるので、それは特に重要な要素ではないとも思う。だからこの映画はいまだにファンが多い。

観たことない人はどうぞ、好きな人は「もっともっと」とはまると思われます。

2017年2月13日月曜日

地下ドル備忘録 ちしゃうさ 園井千咲

今日は一寸趣向を変えて、アイドルへの夢の足跡を追ってみようと思う。

出来れば本人に承諾を得たく思ったが、その軌跡を辿ると2012年の8月に、全てのSNSから消息が途絶えてしまっている。

しかし、芸歴等のログは削除依頼もなく残してあり、且つ全てオフィシャルなものなので特に問題は無いかと思う(もし本人から削除依頼が出れば応じます)。似たようなファンのブログも残っているようだし。

この人の初見は2011年くらいだったと思う。当時ニコ生で『ちしゃうさ』というハンネで生主をしていたと記憶している。
僕がコミュニティーに入ったのはいつごろだったかは定かじゃないが、ぼちぼち観ていた。ニコ生のユーザー生はコメントシャワーが特徴だが、僕はコメはあまりせずロム専(ただTVの様に視聴するユーザー)層で、コメをするコミュや枠も極々限られているリスナーであり、このちしゃうささんの枠ではほとんどコメをした記憶がない。

観ていて濃い『囲い(支持層)』が多かったと思う、原宿の頃かな?、で、たまに湧く『アンチ(荒らしや煽りなどもひっくるめて)』を囲いがNGぶちこんで、流れを保つみたいな放送だったか。でも、そんなにアンチはいなかった気がする。張り付いて観てた訳じゃないので詳しくはわからないが…。

そもそも何故興味もったかというと、この人は『アイドル』になりたいと言っていたので、ちょい追ってみたいなというただそれだけ。当時のニコ生では、大手(コミュが大所帯の生主)~中堅コミュの女子達がこぞって『アイドル(芸能人)になりたい』みたいな風潮があり、果ては軒並み玉砕していってたので、観察というか。
まあ今にして思えば、ニコ生という空間も罪作りといえばそうで、ああいう放送で不確かなcgiでは数千人来場であの怒涛のコメシャワー浴びれば、自分が何者かにでもなったかと有頂天というか勘違いする訳で…、安易に映像つながりでAKBやらきゃりぱみゅだのに自己投影してしまうのか…、そういうね。

そして、もれなくちしゃうささんにも転機が訪れて、高校?専門学校?か忘れたが、卒業と同時に上京して事務所に所属してデビューするという電撃告知。
その発表の時の放送は荒れてたな(笑)、引き止めるコメや応援激励コメやら凄い状況だった記憶、本人は泣いていたかな、動画もないし一寸覚えてないがとにかく荒れた。
「ああこんな感じなのか、疑似的なAKBの卒業式の様な」とまさにそれとかぶってた。
本人やリスナーさんはいたって真剣だったからちょい感化されてた気もする。

上京後はアメブロとかtwitterでイベントの告知してたのかな、アメブロはたまに覗いてたが、『ハニーキャラメル』というグループでデビュー、ちょこちょこ小さな箱でのライブ即売会をしていたようだ。そして撮影会も、水着やらそっち系の撮影会…。

そしてたまにニコ生の放送もしていた様で、僕は残念ながらあまり視聴していなかったが、たまに覗くと、
「こんなに来場あるのになんで誰もライブ来てくれないの?撮影会予約してくれないの?ニコ厨とか信用出来んわ」
みたいな煽りにもとれない本音の吐露がかなり印象に残っている。やはり苦しかったのかな…、実家からワンルームかなんかでのおそらく初めての一人暮らし、親もいないのでレッスンやお色気撮影会終わって疲れてても飯つくってなんちゃらかんちゃらの愚痴と、ライブ告知だけの放送。
視聴していてやはり空気も重く、日に日に減っていくコメや来場、そして当然放送もしなくなった。
正味1か月ほどで放送しなくなったんじゃないかな、おぼえてないが、実家では赤裸々に夢や日常を語りいい雰囲気だった放送も、事務所絡みで言いたいことも言えなくなり(実際どういう営業していたのかは想像に難くないが…)、みたいな。数回見て察した。

ニコ生をやめてその後、ブログなどをたまにのぞくと、グループのメンバーの入れ替わりが激しいようで、卒業ライブなんちゃら、卒業撮影会なんちゃら、と即売アイドル特有の回転だった感じ。

で、半年くらいかな?ハニーキャラメル解散、「はやっ…」っと思ったが、最近はもっとはやいらしい(笑)。その後、本人が事務所に所属してたかどうかはわからないが、自発的にか『アリスインシアター』なんかのオーディション受けて女優目指したり、声優オーディション受けたりしていたようである。


そして、程無くそういう活動も途絶えて、今日twitterで検索すると一人で路上ライブをしていたようだ。当時ファンの人に、
「ニコ生で5000人来ても路上に来るのは5人」
みたいにもらしていたとのこと(つぶやきで)。そして2012の秋冬位に最後のオフ会があって、そこで、
「勉強しなおす」
みたいに、再起を思わせる様な言葉を残しての囲いやファンとのお別れだったようだ…。

ほとんど接点もないが(ほとんどどころか全く無いが)、今日の追憶で少し寂しい気持ちになった。
ニコ生~地下ドル~様々な可能性を求めオーディション~路上ライブ、勿論アイドルへの道は険しいが、相手は全く僕を知らんが、こっちはデビュー前から|д゚)←チラ見していて経過をある程度はわかっているので、
「ああ義理でも一度くらいはライブ行けばよかったかな…」
と思ってしまう。

今どうしているんだろうかね、ひょっとしたらもう結婚して幸せな家庭を築いてるかもだし、未だ歌手やアイドルやら芸能に邁進しているかもしれない。

どのみち彼女が元気でどんな形であろうと幸せであることを願わずにはいられない。